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留守番2.5

「!?」
部屋のドアを開けて思わず声を上げそうになる。
両サイドに人影。
『見張りか!?』
一瞬にして、冷や汗が出てくる。
その可能性を考えず、油断していた自分に歯噛みをしそうになった時、その人影二つは自分に構うことなく、部屋へと踏み込んで行った。
「え?」
ドアの前でしばし呆然。
何が起こったのかわからず、身を返し部屋の中を覗き込もうとした時、声がかかる。
「ルーク!」
慌てた、フェーンの声。
駆け寄ってきて、がしっと肩を掴まれた。
「大丈夫かっ」
その問いかけに、無言で頷く。
「間に合ったか~」そう言いながら、フェーンは大きく息を吐いた。
「*****(ルークの苗字)」
呼ばれて、振り向く。
部屋のドア近くに、先ほど入っていった一人が戻ってきて、ルークを呼んでいた。
「はい?」
「これを解いてくれ。私の知らない捕縛魔法だ」
そう言われて、部屋の奥に足を進める。
男達のそばにいた、もう一人が、ルークの顔を見て、
「一人一人順に解くことはできるな?」ときいてきた。
「もちろんです」
フェーンが部屋の中をのぞいて、「警備兵長がどうしてここへ?」と聞いた。
「仕事だ」
ばっさりと言い捨て、警備兵長といわれた男は端末を取り出す。
「踏み込んでいいぞ」そう一言いうのが、魔法を解くルークの耳に届いた。


「失礼します」
一声かけて、ドアの内側へと体を入れる。
フェーンも入ってくる。
二人の視線の先にいる男がにっこり笑いながら言った。
「おお、今回はご苦労だった」
それは、総隊長だった。
「ありがとうございます」
そう言って、二人で頭を下げる。
「・・・・・・・・」
その後は3人で無言だ。
てっきり事の顛末を聞かれるかと思ったが、一向に切り出す様子がない。
困惑して、チラと隣のフェーンを見遣れば、フェーンも戸惑っているようだ。
「*****(ルークの苗字)、何か私に聞きたいことか、言いたいことはないかい?」
そう促されれば、確認したいことはもちろんある。
・・・が。
「フェーンは・」
「もちろん、いても構わない」
きっぱりと言われた。

「総隊長はご存知だったんですね?」
にやりと、総隊長が笑う。
──肯定。
「私はおとりだったんですか」
想像通りの返事に、ため息をつきながら言う。
隣で、フェーンの肩が跳ねた。
「おとりって?まさか・・・」
総隊長とルークの顔を交互に見ながら、つぶやく。
「退役した者、数人から密告があってな」
総隊長がぼそりと言う。
「ほぼ犯人は特定できていたんだが」
「尻尾がつかめなかった訳ですね?」
「そうだ」
「だからと言って、なにもルークを・・・。第一、グラッシェアンス中尉に知らせてあるんですか?」
隣でフェーンが言う。
「知らせるわけないだろ」
「なんですって」
食って掛かりそうになるフェーンを押しとどめる。
「フェーン、俺が襲われるかどうかは確実じゃなかったんだから。好みってものもあるだろう」
100%確実に襲われるとわかっていたら、デオンに相談することもできただろう。
「今までのパターンから言って、可能性は高いとは踏んでいたのだが。構えられても困るしな」
総隊長が言う。
「間に合わなかったら、どうするつもりだったんですかっ」
バシンッ
フェーンが総隊長と自分達を隔てる、ディスクを叩いた。
「フェーン・・・」
自分のことのように、怒ってくれる仲間に、ジーンとしつつ言う。
「大丈夫だったんだよ」
「?」
「あの部屋のカメラは一つだけじゃなかったんだ。そうですよね?総隊長?」
「もちろん、音声も入る高性能のものを5台設置してあった」
「そして、いつでも踏み込めるように、ドアの外で警備兵長が待機していたんですよね」
ドアを開けたときに、両サイドに二人がいたのはそんな意味があったのだ。
「他にも、あの3人にも発信機をつけてあったし。他にも・・・余り詳しくは言えないがな。
 それにしても、*****が中尉の庇護なしでも大丈夫なことも。
 デオン班の足手まといにはならないこともわかったし、知力も胆力も充分と言うことがわかってよかったよ。
 ああいう場で、あんなに落ち着いていられるとはね。
 これで、君の評価もうなぎのぼりってことだ」
目の前の総隊長はにこりと笑った。
もみ消すように対処せず、事をおおっぴらにするということか。
脅しを受けていた被害者がほっとするように。
そうすれば、嫌でも自分が絡んだ事だというのもわかるだろう。
以前、デオンが総隊長のことを「食えない男だ」と言ったが・・・、
『まさに、「食えない男」だなと』ルークは思い、そっとため息をついた。
「では、失礼します」
そう言って、部屋を辞そうとすると、
「あ、そうだ。あすこで、なんで体重?」
総隊長が聞いてくる。
「体重??・・・・ああ、力加減を知りたかったもので」
「力加減!?そうか、わははは」
「失礼します」
理由を聞いて、笑い出した総隊長を部屋に残し、今度こそ部屋を辞した。
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