著:二階堂黎人 出版社:光文社
裏表紙の紹介文より
稀覯本が持つ魔力は求める者を殺人にまで駆り立てるのか!?
手塚治虫愛好会の会長が自宅の離れで殺され、貴重な手塚マンガの古書が盗まれた。(以下省略)とあるように、手塚治虫さんのマンガやアニメのセル、フィルムなどのコレクターだったり、熱烈なファンが登場。
時代設定は手塚治虫さんが生きていらっしゃった頃、1986年の設定。
なので、当時の古本の手に入れ方なども新鮮。
デパートで開催される古書店での買い物シーンは作者自身の体験も含まれているそうで、読んでいて迫るものが。
目録販売のこととか、も〜、「へ〜〜へ〜〜」と楽しませていただきました。
二階堂黎人さんの作品はこの『稀覯人(コレクター)の不思議』が含まれる『水乃サトルシリーズ』と
発表当時、世界最長の本格探偵小説といわれた
人狼城の恐怖〈第1部〉ドイツ編 (講談社文庫)
の『二階堂蘭子シリーズ』『渋柿信介シリーズ』があります。
個人的には『二階堂蘭子シリーズ』の方が一番好き。
実は、水乃サトルの性格についていけなくて(笑)
本より引用させていただくと
『 しかし、サトルの問題は、性格の方にあった。黙っていれば、映画の二枚目俳優で通るのに、実態はまるで違った。伸江が言ったとおり、恐ろしく軽薄で、上っ調子で、女にだらしのない男性だった。その上、遊び事となると、何もかも忘れて、子供のように夢中になってしまう悪い癖があった。』とあるように、文字からも軽薄さが漂う性格(その辺は二階堂さんの文章のうまさですよね)
・・・が、この作品では、水乃サトルの軽薄さに嫌気がさす前に
話に引き込まれていたので、楽しく読むことができましたv
トリックの方も、読んでいて、頭の中では引っかかっているのに、
後一歩で気がつかなかったので、『そっか〜!』としっかり腑に落ちて、スッキリ。
あ、でも、今度は、『二階堂蘭子シリーズ』が読みたい!というのが本音です(笑)